お笑いの基本中の基本でもある三段オチは、なぜ三段なのか考えたことはありますでしょうか?
三段目に落とすということは、みなさんご存知かと思いますが、基本的な理論なのでしっかり理解していないと、ボケでもツッコミでも大きな失敗をしたり、笑いの質を保てなかったりします。
[問い]なぜ三段オチは、三段なのか?
考えたことがなかった人は、ちょっと考えてみて下さい。
ヒント
はじめに二段なくてはいけない理由は?
正直、一段目でフリをして、二段目でボケれば成立するんじゃないか?と思いませんか?
答えと解説は、以下へ。
答え
基本的な考え方としては、1つ目も、2つ目もフリです。
では、なぜ一段ではいけないのか?
簡単に言うとフリが弱いということです。もうちょっと言うと聞き手の想像の方向が定まらないからです。
初心者のありがちなミスとして、二段目で笑いを取りにいったり、おかしなことを言ってしまうということを良く見かけますが、セオリーとしては間違いです。
イメージしやすい形で言うとベクトルです。
一段だけでは、点でしかありません。この点だけを聞き手に提示しても聞いている方は、点でしかイメージできていません。次で落ちを言っても笑いを取れるかも知れませんが、笑いは小さいはずです。
二段目の役割としては、また点を作ることで、点をベクトルに変えることです。ちゃんとした方向を示さなくてはいけません。つまり、一段目と方向が異なることを二段目に持ってくると、笑いも小さいはずです。
さて、なぜ方向を作るのでしょうか?
これを理解しているか、していないかは、素人とプロの笑いの違いがすごく良く出るところです。ここをちゃんと抑えておくとより質の高い笑いを作れます。
なぜベクトルを作るのか?答えは簡単です。
聞き手が想像しているものを裏切ることで笑いをとることが三段落ち、いや、お笑いの基本です。
なぜなら、話や意識の方向を急激に変えること、ギャップを作ることで笑いを作っているからです。
三段落ちから学ぶ、より質の高い笑いの作り方
以上を理解できてくると、どうすればより高い質の笑いを作ることができるかは、わかるかと思います。
つまり、一段、二段でベクトルを作り、できるだけベクトルの強さ(長さ)を大きくすると、全く同じ落ちでも笑いが大きくなります。これを意図的にすることで、より落差をつけて、その分、より大きな笑いを作ることができるようになるわけです。
なので、プロは、トークでもネタでも、形は違えどこの形で笑いを取っているはずです。
3段オチから学ぶ、笑いのタブー
逆に三段落ちをちゃんと理解をしてないでお笑いをやっていると「何やってんだ、こいつ」となります。
例えば、MCをしていて、話を順に振る場合、大ボケのキャラから話を振るツッコミ役なんていませんよね。普通の答えをしそうな人から話をふったりして、最後に大ボケができる人がくるように話を振るのが普通です。
逆にボケ役でも、一番初めに話を振られて、後に続きにくいボケなんてしちゃうと、「こいつ笑いをわかってねー。」となりますので、お気をつけて。
笑いをやっている人には、非常に基本的な話ですが、できてない人もよく見かけます。ネタを作るにも、トークをするにも必ず必要な技術なので、完璧に抑えましょう。
三段落ちの勉強方法
三段落ちを鍛えたい方は、大喜利サイト ネタテンで、三段落ちという企画をやってますので、参加してみて鍛えたり、過去の三段落ちを見て勉強してみてはどうでしょうか?
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2007-8-10 (金曜日) 01:28
ベクトルってなんですか?
その辺がよくわかりません。
2007-8-10 (金曜日) 14:45
>では、なぜ一段ではいけないのか?
ボケ・落ちには必ずフリがあります。
二段落ちでは無い理由は、単に三段落ちと明示的に言わないボケは全て二段落ちだから。
2007-10-25 (木曜日) 02:17
>>1
ベクトルは、話の方向と長さと思って下さい。
その方向や長さによって落ちの強さ(おもしろさ)が変わります。
>>2
なるほど、とても面白い意見で色々考えさせられます。
そう捕らえることもできるかも知れないです。
三段落ちと明示的に言わないと四段、五段ということもあるような気もします。
2007-11-9 (金曜日) 23:43
三段落ちって、、
1段目/問い(など)…普通の答え(反応)
2段目/問い(など)…普通の答え(反応)
3段目/問い(など)…ボケ
かつ、3回の問いが全く同じかほぼ同じ内容。で、全体がテンポよく進むもの。
のことを言うんじゃないですか?
だとしたら記事中の、「一段だといけない」ってのはおかしくないですか。というのも「一段落ち」ってようするに普通のボケってことだと思うので。
そうなると、コメント2の人の「ボケはすべて二段落ち」ってのもよくわかんないんですよね。この人は一つの問いだけで一段と数えてんのかな、と。
記事中の「できるだけベクトルの強さ(長さ)を大きくすると、全く同じ落ちでも笑いが大きくなります。」の「できるだけ」ってのは明らかに筆が滑ってますよ。それだったら10段落ちぐらいにすればいいはずだから。四段オチですらちょっとリズムが悪い気がしますよ。
消化不良なんで、もう一回三段落ちの記事書いてくださいね。
2007-11-11 (日曜日) 02:27
>三段落ちって、、
>
>1段目/問い(など)…普通の答え(反応)
>2段目/問い(など)…普通の答え(反応)
>3段目/問い(など)…ボケ
>かつ、3回の問いが全く同じかほぼ同じ内容。で、全体がテンポよく進むもの。
>
>のことを言うんじゃないですか?
違うと思っています。三段落ちが何であるか?から考え方が違うというのは、予想外でした。
上記に示されたような笑いの形が思いつかないのですが、具体例ってありますか?
僕の思う三段落ちは、問い(お題)は、初めの一回しかありません。
お題
一段目
二段目
三段目
僕は、テンポがいいかどうかは、三段落ちには関係ないと思っています。笑いを取るという意味では、テンポはあった方がいいとは思います。それは、三段落ちに限らないですけど。
まず、三段落ちとは何か?という簡単な定義をしないと、意見がかみ合わないということに気づいたので、またエントリーに書きたいと思います。
>記事中の「できるだけベクトルの強さ(長さ)を大きくすると、全く同じ落ちでも笑いが大きくなります。」の「できるだけ」ってのは明らかに筆が滑ってますよ。それだったら10段落ちぐらいにすればいいはずだから。四段オチですらちょっとリズムが悪い気がしますよ。
お笑いには、「フリは長ければ長いほど、落ちは面白くなければいけない」という暗黙のルールがあります。当然フリが長ければ、聞き手の笑いの期待値も上がります。LPM(時間あたりの笑いの数)の観点からも、フリはできるだけ短い方が、同じ時間により多くの笑いを取れるという面もあるので、フリが長ければいいとは言えない部分があります。そういう意味で、できるだけ短い時間でベクトルを長くすることが大切だという意味です。
フリが長ければ、ベクトルが長くなるとは限らないので、10段にしても1段、2段と同じようなことしか言わないなら、ベクトルは長くならないで、時間を無駄にするだけなので。
うーん、ちょっと難しいですね。これ。
僕の笑いのベクトル理論も今度ちゃんと説明したいと思います。そうでないと、僕の言っていることって意味不明ですよね。
2007-11-11 (日曜日) 23:43
>僕の思う三段落ちは、問い(お題)は、初めの一回しかありません
そう言われればそうですね。そういうのもありますもんね。失礼しました。
ちょうど、最近紳竜のDVD(『紳竜の研究』)を見て、そのなかに僕がいったようなパターンの三段落ちがあったのでそれが頭にあったのです(暴走族ネタでネコを跳ねたりするくだりです。解説の島田洋七も三段落ちと言ってたと思います)。
>テンポ
についても確かにテンポなしでも三段落ちといえば三段落ちですが、たとえば、各段(というか一段目と二段目)であまりにもセリフの長さが違うと、そもそも”段”として成立しないだろうと思います。段と呼ぶからには各段がほぼ同量、等質であるこが含意されているはずです。
例えば、お題、一段目、二段目、三段目、という形式(たしかにバラエティ番組でよくあります)で、
「お題」「◯◯です」「◯◯です」「△△です」
というのと、
「お題」「◯◯です」「ん〜、そうですねぇ…、◯◯が◯◯で◯◯だから、◯◯ですよねぇ」「△△です」
では明らかに違うでしょう。
>ベクトル
は、難しいですね。まず、時間的な長さとベクトルが「長い」ってので、混乱しますね(よく知らないんですけどベクトルにおいて長さと強さは同義なんですか?)。
となると、三段落ちがもっとも好まれるということは、人は通常二回のフリを与えられるとベクトルが最大になって、それ以上段を重ねても頭打ちになるということですかね。テンポもたぶん三段ぐらいが一番いい。
あと、考えなきゃならないのが、本当にベクトルの強さ(意外性)と面白さは正比例するのか、ということですね。中庸って無いんだろうか、あまりに意外すぎでもダメなんじゃないかって思ったりもします。それに「待ってました」的な笑いもあるだろうし…。
まあ、あまり書いててもキリがないのでこのへんで。
また見にきます。
2007-11-17 (土曜日) 03:38
非常にためになるコメントありがとうございます。
>最近紳竜のDVD(『紳竜の研究』)を見て
見ていないので時間ができたら、見てみます。
>段と呼ぶからには各段がほぼ同量、等質であるこが含意されているはずです。
必須ではないと思いますが、同量、等質というのは確かにそうですね。そうじゃないパターンは見たことがないです。
>ベクトルにおいて長さと強さは同義なんですか?
そう理解していますが、自信なくなってきました。
>人は通常二回のフリを与えられるとベクトルが最大になって、それ以上段を重ねても頭打ちになるということですかね。
ではなくて、1つの点しかないとベクトルとならないわけです。2つ点があってはじめてベクトル(ここでは、線と言ってもいい)ができるのです。つまり、一つの点しかないと話題の方向性がないので、方向も変えにくく、ボケにくいという考え方です。図にしないとわかりづらいかも知れませんね。
>本当にベクトルの強さ(意外性)と面白さは正比例するのか、ということですね。
ベクトルの強さと、フリのベクトルから、落ちのベクトルは、どれだけ方向を変えたのか?が問題ですね。ボケの方向と強さもあるので、フリのベクトルと面白さは、正比例はしないと思います。
>あまりに意外すぎでもダメなんじゃないかって思ったりもします。
それはそうですね。それは考えてなかったので、角度がどの位あるかということにしましょうか。
>それに「待ってました」的な笑いもあるだろうし…。
それは別の種類の笑いなので、ベクトル理論の笑いじゃないと思います。全ての笑いがベクトル理論(フリとボケ)じゃなくて、毒やあるあるなどもありますから。
こういうコメント大歓迎です。勉強になります。
2007-12-1 (土曜日) 16:24
補足説明をさせていただいても
よろしいでしょうか?
(1)1段目 普通の答え
(2)2段目 普通の答え
(3)3段目 ボケ
(4)3段目のボケにツッコミを入れる
この(4)のようにボケにツッコミを入れることで
さらに笑いをひき起こすことができます。
「3段落ち」から、さらに笑いがとれますし、
落ちの滑り止めとしても使えるのではないでしょうか。
ダチョウ倶楽部さんに罰ゲームを振られたとき
(上島)「俺は絶対やらないぞ」
(肥後)「えっ、お前やらないの?じゃあ俺がやるよ」
(寺門)「いや、ここは俺がやるよ」
(上島)「じゃあ、俺がやるよ」
(肥後・寺門)「どうぞ、どうぞ」
(上島)「おい、おまえら、裏切るきか、チキショー」上島罰ゲームへ
(これは変則的であり、また何段オチかは難しいところですが…)
この最後の上島さんの反応がツッコミに当たるわけです。
あと、「笑っていいとも」で爆笑問題の太田さんの回答が
落ちのポジションになってます。
もちろん、そこにツッコミが入ってますよ。
2007-12-2 (日曜日) 04:26
こんにちは。はじめまして。
4つ目にツッコミを入れる場合ももちろんあると思います。
それは、三段落ちの説明の範囲外と思うのでツッコミに関してはまた別のエントリーで書こうかと思います。
基本的にですが、大喜利と同じでツッコミを期待した3段目(ボケ)をしてはいけないという暗黙のルールがあると思います。これは、大喜利初心者がよくしてしまうミスです。
- トークの場合のみしか使えない
- ツッコミとは限らず、フォローだったり、膨らましたり(それも込みでツッコミと表現する場合もあるとは思いますが)と3段目によって対応は異なる
というトーク前提の話でもありますし。
2007-12-2 (日曜日) 11:39
こんにちは。ご挨拶遅れました。
笑点の大喜利のコーナーで回答が滑ったとき
会場が静まり返るのですが、歌丸さんが
「山田君、座布団、全部持っていって」
と言い、観客の笑いをとり、場の空気を戻すことがあり
(そのときの歌丸さんの対応はいろいろあります)
それを3段落ちも含め、いろいろなシチュエーションで
>ツッコミとは限らず、フォローだったり、膨らましたり
(それも込みでツッコミと表現する場合もあるとは思いますが)
と3段目によって対応は異なる
とおっしゃられたとおり、場に合わせて
使っていただけたらと思ってレスをしました。
(「ツッコミを入れる」と、ひとくくりな言い方をしていました)
あと、やはりわたしの最初のレスはツッコミの
エントリーにしたほうがよかったですね。
とても勉強になり、ご返答を含め
ありがとうございました。
2009-3-27 (金曜日) 14:47
僕の回答
「『三顧の礼』という故事は有名だと思うんですが、一応ご説明させていただくと、これは中国の三国時代に劉備が諸葛亮を軍師に迎えるにあたり、彼の家を三たび訪ねて要請し、ようやく承諾されたという出来事です。この、劉備が諸葛亮を三回目に口説き落とした『三顧の礼』の故事にちなみ、お笑いにおいても落とすのは三回目にするべきだとされています。」
ぜんぜん、”されてま”せんでしたね……。
ふむふむ、そうしないと聞き手側の想像のベクトルが定まらないから、ですか。僕の想像のベクトルこそ、ぜんぜん定まってないというか、ベクトルが明後日の方向に向いてしまってるような気がします…。