オール巨人さんの以下のブログの記事を見て、かなり泣きました。漫才師はかっこいいです。あまりに感動したので、エントリーを書くことにしました。
オール巨人の日記2006~: M-1・寸評・総評?
誰が面白い、面白くなかったといった批評なんて僕ごときが口が裂けてもいえないです。
ただ、日本の笑いが、漫才が面白くなるためだけに、あくまでの笑いを取るために役立つことを僕はこの記事を書きます。
この記事を全ての漫才師、笑いに関わる人のために捧げます。以下より、どうぞ。
M-1で優勝する方法
M-1というより、賞レースで優勝するには、如何にLPM(laughs per minitue.1分間の中の笑いの数)を上げるか?ということが大切です。具体的に分析すると、ナイツさん一本目のネタ(LPM 9.25: 37/4)、NON STYLEさん 一本目のネタ(LPM 12.5: 50/4)となり、NON STYLEさんの方が多いことになります。
なぜか? 大体の場合、客のウケで判断されるからです。質ではありません。ただ、通常のネタの場合は、芸人は名刺としてのネタをするので、そのように作られていません(使う笑いのパターンが違う)。だから、賞レースになると大体の芸人は、賞レース用にネタを書き換えます。
追記:
詳しいテクニックは、こちらに書きました。
短い時間に多くの笑いを入れる10のテクニック
芸人がネタ作りで迷うところ
笑いの質と量のどちらを取るか?
ということで、M-1で優勝したいなら、量をとることになります。
LPMを上げる方法
ということで、芸人は如何に短い時間で沢山の笑いを入れられるか?を考えるようになります。LPMを上げる技術は色々ありますが、フリ→ボケ→ツッコミと繰り返すより、フリを一つにいくつもボケるとか、笑い待ち中に笑いを取る技術を使ったりとかします。今回のNON STYLEさんも独自の技術を使っていて非常に勉強になりました。
これからのこのブログで、色々と笑いを取る技術について書いていきますが、笑い待ちの間に笑いを取る技術は以下の記事に書きました。
「笑い待ち」中に笑いを取るテクニック
漫才のスピードについて
M-1でスピードが大切だと書いている批評がありましたが、スピードが大切なのはそういう意味じゃないです。
「手数」と「スピード」の時代 NON STYLEが優勝した理由 : 日刊サイゾー
もう1つの「スピード勝負」とは、単純に言えば、スピード感のあるネタが高く評価されやすい、ということだ。もちろん、本来ならテンポが速いか遅いかだけで漫才に優劣をつけることはできない。ただ、緊張感で張り詰めた独特の雰囲気のもとで行われるM-1決勝で結果を残すためには、ある程度速いテンポの漫才で客席の空気をつかむことは不可欠になっている。おぎやはぎやPOISON GIRL BANDのゆったりした漫才では、今のM-1を制するのは難しい。
スピード感があるから評価されるのではない、その方が沢山笑いを入れられるから賞レースでは有利なだけだ。 (個人的には、そういう評価は違うと思いますけど。)
芸人が考えているのは、如何に短い時間に笑いを入れられるか? なので、当然スピードを上げてしゃべった方が沢山笑いを入れられるのです。ただ、スピードを上げすぎると、観客がついてこれないことがあるので、そことのせめぎあいの間で演じます。
ちなみに、スピードとテンポは別物と僕は思っています。テンポを変えるのはできるだけやるべきです。演劇的にはチェンジオブペースという技術ですが、あんまりお笑い界では言われない技術です。このレベルまでくると使わないと聞きづらくてしょうがないので、お笑い界でもこういう技術をとりいれて欲しいなぁと思ったり。
笑い待ちについて
オール巨人さんが、以下のように書きました。
ただこの両者の漫才の形は、今までの漫才の基本から外れている
のですが(悪い意味では無いですので・新しい形かな)
さて何処が外れているのか??それは両者とも笑い待ちをしない
僕等は先輩から笑い待ちをしなさい、とよく言われました、
では今何故それが出来るのか、それはお客さんが短いスパンの
笑いでもボケでも付いていけるように、お客さんが変わったのでは、
なぜ笑い待ちをしないのか?
もちろん、LPMを上げるためでしょう。ただ、笑い飯さんも、NON STYLEさんも、ナイツさんも、かなりくい気味で次のセリフ、ツッコミを入れますので、結構流れている、潰れているというのが非常に興味深い事実です。
テレビの人と観客、審査員、誰から笑いを取る?
この誰から笑いを取ろうとするかによってネタは変わってくると思います。M-1で勝ちたいなら審査員ということになります。実際の笑いの量が測られるのは観客です。審査員はプロなので、質や技術も求められます。テレビの人、観客を笑わせるテクニックは違うということだけ書いて、長くなりそうなので、また別記事にします。
笑い待ちをしなていい時
笑い待ちをしなくてはいけない時は、なぜ笑い待ちをするのか? よって変わります。
笑い待ちは、笑いによって次のフリが聞こえなくなったりして、次の笑いに支障が出るからですが、逆に言えば、次の笑いに支障が出なければ笑い待ちをしなくていいわけです。
テレビだと笑いの量が抑えられ伝わってきます。他にもありますが、それが今回の現場との違いです。つまり、ボケて笑いが起きている間に次にいっても、テレビ側で笑いの音声を下げて、マイクの音を上げれば、爆笑が起きている間でもフリは聞こえてきます。気にするべきは、テレビを見ている人が複数の場合、見ている横の人の笑いで次のフリが聞こえない状況ですが、テレビを見ている人は多分音量を上げるでしょう。
あとは、聞いている側のお笑い的温度とその伝わり方が、現場とテレビでは違いますが、それも長くなりそうなので、またの記事に。
つまり、そのテレビと現場の違い。観客、審査員への笑いの取り方の違いによって、M-1を制するか?の違いが出てくるのは間違いないと思います。
テレビの方へのお願い
お願いです。ネタ番組で、観客や司会や審査員をうつさないで下さい!
一瞬、他を写している間に、重要なフリがあったらテレビを見ている人は、そのあとずっと笑えなくなる可能性があるんです。芸人が一生懸命作ったネタをちゃんとうつしてあげて下さい。
今回のM-1だと、オードリーさんのハイタッチの部分が消されました。あの後、もし天丼をしていたら、その笑いの可能性まで消してしまうことになるんです。お願いですから、ネタ以外をうつさないで下さい。
#というか、なんのために他の人をうつすのだろうか…視聴者も、スポンサーも望んでいないと思うのですが…
あと、カット割によってテレビを見ている人にとっては、笑いの強さも変わります。だから、テレビ局の人もある程度笑いをわかっていて欲しいというのはあるのですけど、その辺はまたのエントリーに詳しく書きます。
M-1の採点方法は、こうあって欲しい
審査員無しで笑いの音量とか回数を分析して、勝者を決めれば
っていう企画も何処かであったそうですが
僕は、大反対です。この意見を言った人は、多分お笑いをよくわかってない人なんでしょうね。「客が笑った = 面白い」と思っているのでしょうから。まぁ、その指標は客観的ではありますが、それは、芸人の面白さの本質ではないです。
笑いを面白いか、面白くないかで判断するのがなぜ素人なのかは、以下の記事に書きました。
笑いをおもしろいか・おもしろくないかで判断するのは素人
僕は、どれだけウケたか?面白かったか?だけじゃなくて、技術レベルの高さや、お笑いとしてのレベルの高さも採点の基準に入れて欲しいと思っています。それは素人では不可能ですし、お笑いのプロがやっている意味はそこにあるのではないかなぁと。どれだけ笑いをとったかだけで判定するのは、当然公平じゃありませんし、面白さを競いたいのであれば、バラエティでやればいいからです(そもそも番組の作りとして笑わせる番組じゃないですし)
どれだけ無名であっても笑い一本で評価される本物の笑いを追及する大会であって欲しいというのが、僕の願いです。事務所の力とか、マーケやテレビ局などの商業的な理由とかそういうが少ない大会になって欲しいなぁと。(M-1よりキングオブコントには、本当にそれを期待しています。)
一応ですが、笑いの数や笑いの量だけで笑いを判断するのは、僕はやめて欲しいです。(していないかも知れませんが、点数だけだとわからないので。)
今後見たいM-1グランプリ
もうM-1を辞めようかというようなお話をしていたそうですが…
個人的には、全芸人を合わせたガチンコのM-1が見たいです。芸暦10年の制約もなし、過去の優勝者も出てOKなやつで、本当に日本で今一番オモロイ漫才師は誰なのかと。ガチンコでやったら、多分今お笑い界でトップと言われる人達は、バンバン負けるでしょうから、すっごく番組としても面白いと思います。まぁ、政治的にできないから実現していないのでしょうけども。
面白さレベルはおいておいて、今の芸人は、技術レベルは半端ないです。これもインターネットの影響がでかいのは、間違いないです。
独り言
だれか、各芸人のネタの笑いの数と、点数の因果関係を分析してくれないかなぁ…。
あと、立ち上がりから、落ちに行くLPMの変遷と笑いの大きさとか。もちろん、ウケる漫才は最初のLPMは低くて、徐々にLPMが高くなるはず。
いいタイミングでNON STYLEさんのDVDが出るなぁ。
NON STYLE LIVE 2008 in 6大都市 ~ダメ男vsダテ男~ [DVD]
真っ当なM-1批評まとめ
- オール巨人の日記2006~: M-1・寸評・総評?
- ラサール石井の鉄板少年らさある – livedoor Blog(ブログ)
- ダイノジ大谷の「不良芸人日記」: M-1 2008を観て(携帯で読んだら指つるよ)
- サンキュータツオ教授の優雅な生活 | サンドウィッチマンがM-1でしたこと
- サンキュータツオ教授の優雅な生活 | ナイツとU字工事が決勝に行ったわけ
- おわライター疾走
- 2008-12-14 – てれびのスキマ
- M-1グランプリ2008まとめリンク
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2009-10-10 (土曜日) 07:32
全然関係ないのですが気になったので書いておきます。
コンビ名に「さん」を付けるのはどうかと・・・。
最近その辺勘違いされている方が多いようで、個人名に「さん」を付けるのと同じような感覚でコンビ・グループ名にさん付けしています。
ダウンタウンのことも一般の人が「ダウンタウンさん」と言ってたりします。まるで「さん」までがコンビ名かのように。
お笑いの影響を受けてたり芸人を尊敬しているのは分かりますが、だったら尚更正しい表現をするべきです。
なんでもかんでも「さん」を付ければいいって訳ではありません。
こういう文章の中でその表現は明らかに不自然です。
2009-10-12 (月曜日) 21:42
さんづけ周りは、このブログの中ではぐちゃぐちゃで、そのままだったり、僕から見て上にあたる人をさんをつけたりとバラバラなので、ルールを決めて、統一したいなぁとは思っています。
僕は、正しい文章にうといので、お伺いしたいのですが
お笑い業界の中では、若手芸人は全て先輩芸人のコンビ・グループ名にさんをつけます。テレビを見ていても、若手が「ダウンタウンが、~」と言うことはありません。
Q1. この場合、話言葉ならOKということですか?
Q2. コンビ・グループ名にさんをつけないのが、正しい表現というのはどこかで決められたり、書かれたりしていますでしょうか?
2009-10-17 (土曜日) 14:37
ただの素人です。
とにかくお笑いが好きで、こちらをたまに拝見させて頂いていました。
それから、もっともっと深く知りたくなって、最近「漫才入門」の本を読みました。
こちらのサイトも本の方も詳しく書かれていて、むしろ誰にも教えたくない的な自分だけ得した気分でいます。(ちなみに、有料化というのに、私は納得します。)
本を読んだこともあり、もっともっとお笑いが好きになって、熱くなり過ぎて、この度書き込みさせて頂いています。
コメントの部分をいろいろ読んでいて、「上からの発言」というような意見がありましたが、自分みたいな素人が言っても説得力ないので、逆に私は気持ちよく読ませて頂いています。
特にこちらに書かれていることはM-1見てて、ずっと自分も思っていました。私は漫才が好きなので、M-1は本当に真剣にテレビに噛りついて見ます。
それなのに、ネタ中に審査員や観覧タレントなどの笑い顔を抜かれたりすると、気が散るし、冷める時があります。
ネタ番組でもよく見られる光景なんですが、本当にやめて欲しいです。
そして、たまに「○○の方がよかった」とか、「出来レースだ」とかいう意見を聞くことがありますが、とっても残念に思います。
そして巨人師匠の日記、心に響きました。
っていう、ただ共感の書き込みでした。
失礼しました。
2010-2-16 (火曜日) 16:03
M-1のDVDは、
本編映像は固定カメラで演者を映し続けて、
特典映像で審査員の顔だけ流し続けてくれればいいのに。
4分間ず~~っとバックにネタ流しといて、画が松っちゃんのアップ、
「あ、いまニヤっとした」「ここで真顔になったなぁ」
くだらないけどおもしろそう・・・なのか?