1月 11

テレビでショートネタが流行っている本当の理由をちゃんと書いているところがないので、書いてみる。

以下、のブログの記事では、ショートネタが流行っている理由を大谷さんが、作品化という話でしていますが、そうではないでしょう。

今後のテレビとお笑い芸人の生き方 – お笑い芸人のちょっとヒヒ話

テレビでお笑いのネタ時間が短くなっている理由

大谷「で、ネタも、例えば、昔は10分とか20分の漫才をさせてましたけど、今絶対出来ないじゃないですか?」

おおち「うん」

大谷「なんでかっていうと、あれって要するにアーカイブで後で・・・、アーカイブって作品化したときに、残せる量ってのがダウンロードとかってしたら、みんなも多分携帯でやっていると思うけど、ダウンロードでネタ見ると、2分が限界でしょ?正直」

おおち「うん・・・」

大谷「だから2分以上のネタが出来ないんですよ、テレビで、結局あれ後でダウンロード出きる様になんなきゃいけないから、ソフトとして売るためには、ネタっていうのは携帯で見たら2分しか無理なんですよ」

おおち「ほ~」

大谷「着音も、着信の音あるじゃないですか、あれも要するに全部のフルで言ったら携帯にこうやってやる(ダウンロード)から、音楽を一番聴く機会ってのは、あれ一台持っていれば全部出来るから、ここに出来るかどうかってのが大事になってくるんです」

おおち「はいはいはい、携帯でな」

携帯の作品化のために番組のネタがショート化しているのではなく、テレビはテレビに特化した笑いを追及した結果、ショートになっているというのが正しいと思います。番組ではショートネタを販売していないですし。(レッドカーペットは番組を売っているようですが、個別のネタを売ったりはしていない。)
逆にネットで5分、10分のネタが見られるようになったら、そういうものが流行るか?と言ったらそんなことはないでしょう。

この方に意見が一番現実に近いと思いますが、これもちょっと違います。

『キングオブコント』の仕掛人、合田プロデューサーに 現在のお笑いブームの本質をズバリ聞いた! – エンタ – 日経トレンディネット

 僕は以前、『ガチンコ!』とか押し付け一辺倒の番組をやっていて、「視聴者をテレビの前に座らせて、肩をつかんで押さえつければ視聴率を取れるんだ」と考えていました。でもテレビが一方的に送っているものを見続けてくれるほど、今の視聴者はお人好しではない。今はそういう圧力がテレビ番組から出ていると嫌がられます。ショートネタの流行はそういうことの表れだと思う。見たくない1分は見なければいい。でも、すぐに次の1分が来る。見て損はしないし、3人に1人、好きな人がでてくればいいからね。『爆笑レッドカーペット』は一つの典型でしょう。ショーケース的な芸人の出し方をしていてあまり押し付けがない番組ですからね。

テレビでネタが短くなっている理由は、簡単です。

インターネットが出てきたことによるアテンションの奪い合いが原因で、芸人のネタでも短いものを視聴者が好むようになった。それをテレビ番組(エンタの神様)が的確に反映した。それに他局が乗っかった。

ということでしょう。

難しいので噛み砕きます。

最近のテレビの視聴率の低下は、インターネットや携帯の出現によるもので、ネットをしながら、携帯をいじりながらテレビを見るようになった(ながら見)からと言われたりします。どちらにしても、インターネットの出現によって、テレビという最大の暇つぶしメディアは、別のものに興味を奪われつつあるということです。

芸人がショートコントを営業でする理由と同じ現象が、テレビで起き始めた。

つまり、フリを聞いていないと笑えないネタ(長いネタ)というのは当然笑えないので、他の番組を見るか他のことをする可能性が高くなる。そして、基本的に視聴率は低くなる。他に興味がいってしまう今は特にそれが顕著になってきた。で、視聴率やテレビの笑いのプロフェッショナルであるエンタの神様は試行錯誤の結果、ショートのネタが視聴率を取るということを見つけた。

#エンタの神様の笑いとビジネスの技術については、またいつか詳しく書きますが、簡単に言うとエンタの神様は、視聴率に特化したお笑い番組です。多分テレビにおけるお笑いのピークで、テレビの笑いは、ここから終焉に向かうでしょう。ちなみに、エンタの神様は、芸人やお笑いマニアに嫌われる番組ですが、ビジネス視点で見たエンタの神様は素晴らしく、笑いとビジネスについて非常に参考になります。(ちょっと勘違いされそうだけど、また詳しく書きますので。)

ということで、ちゃんとしたマーケティングの結果、ショートネタが今流行っているということになるわけです。

で、僕の意見が他の方と違うところはここです。

これは「ショートネタブーム」ではなく、この先もテレビ番組では、ショートネタが強いという事実は変わらないだろうということです。上記のように考えれば、ショートネタが廃れて、また長いネタが流行ることはないだろうと推測できます。
また別次元の笑いの形が出てくれば、もちろん違いますが、テレビというメディアの特徴を考えると、それは避けられないと思います。

このあたりは、エンタの神様の五味さんが一番詳しい気がします。なかなかお笑いのプロという人々は、ビジネス視点でのお笑いには詳しくないことが多いので。

では、これからの芸人はどうなっていく?どうするべき?って話も長くなってきたので、またの機会に。

ということで、今後の笑いは、アテンション・エコノミー時代の笑いの時代に突入するだろうと予想しており、それに対応したインターネット時代の笑い、インターネットというメディアの特性に特化した笑いを作ろうと、個人的にはがんばっております。(新しすぎて誰も理解してくれませんが。)
ネット時代のWeb技術とデータベースを使った新しい笑いを作りたい方いらっしゃいましたら、是非仲良くなりましょう。

以下、その他のショートネタに関するネット上の記事

ショートネタ芸人がネットを変える! – エンタ – 日経トレンディネット
「エンタに出たい!?」寄席の大御所にもショートネタブーム : 日刊サイゾー

関連する記事

ブックマーク登録を忘れずに → add to hatena hatena.comment (20) add to del.icio.us (0) add to livedoor.clip (1) add to Yahoo!Bookmark (0) Total: 21

Trackback URL

6つのレスポンス “ショートネタが流行っている本当の理由”

  1. サザエ さん曰く:

    2008年バラエティー番組平均視聴率ランキング
    4位 17.3% 爆笑レッドカーペット
    7位 16.1% エンタの神様
    同じ22:00~での放送時間ですが、視聴率に特化したお笑い番組エンタがレッドカーペットに負けた理由ってなんでしょう?

  2. 匿名 さん曰く:

    エンタが見つけたルールに乗っかって、もっと視聴者に受けるものを見せたから。

  3. サザエ さん曰く:

    もっと視聴者に受けるもの‥それはなに?

  4. ひざげ さん曰く:

    エンタ
    視聴率を取る為の技術・仕掛けをふんだんに盛り込んで、ネタを見せている番組(=視聴率に特化したお笑い番組)

    レッドカーペット
    つまらなくても面白くても(ある程度のクオリティーは必須)、とにかく短いネタを連発して、視聴者がどのタイミングから見はじめても楽しめる番組

    って感じじゃないでしょうか?
    同じように見えるかもしれませんが、両者はかなり違う番組だと思います。
    想定している視聴者層も恐らく違っていて、エンタは小中校生向け(最近は見ていないので少し違ってきているかもしれませんが)、レッドカーペットは、それよりはもう少し広い層に向けて番組を作っている気がします。

    あまり良い例じゃないかもしれませんが、いきなり大学教授にセンター試験を受けさせたとして、総合で現役受験生以上に点数を取るとは限らないと思うんです。特化しているからと言って、幅広く評価されるとは限らない。

    おそらく、「視聴率に特化」という言葉にすれ違いがあるだけだと思います。間違ってたらすいません。

  5. puchiban さん曰く:

    他の人の意見は非常に参考になります。

    この記事の中では、エンタもレッドカーペットも区別していないで話をしていました。
    視聴率ってほとんど気にしたことがないのですが、この数字の元データってどこから取ってきていますか?

    で、なぜレッドカーペットが視聴率で勝っているかですが、正直憶測でしかわかりません。直感で言うと、エンタという番組、枠組みが飽きられてきているからのように感じます。
    推測で言うと、芸人軽視をして視聴率を優先して短期的に視聴率を取りにいった結果、質の高い芸人の確保が難しくなって、中・長期的にレッドカーペットのような番組に負けた可能性はあるかも知れません。(エンタは芸人確保で困っているそうで。芸人の消費スピードの問題もあるかも知れませんが)
    エンタもそろそろ番組自体を変えてくるなど対策をするかも知れません。
    レッドカーペットももちろんいつかは飽きられてくるでしょう。シンプルな番組でないと、どちらにしても飽きられるのは避けられないでしょうから。

    つまり、視聴率を取ることに特化しても、視聴率を取れるとは限らないということでしょう。

    以下のような番組の違いは、かなり似ていますが、僕の意見とはちょっと違います。

    >想定している視聴者層も恐らく違っていて、エンタは小中校生向け(最近は見ていないので少し違ってきているかもしれませんが)、レッドカーペットは、それよりはもう少し広い層に向けて番組を作っている気がします。

    個人的には、エンタの笑いは、10-20代女性向けな感じを受けます。レッドカーペットは、確かにターゲットは幅広いですね。お正月は、確実にレッドカーペットの方が強いでしょう。

  6. サザエ さん曰く:

    元データ h ttp://tv8ch.blog98.fc2.com/blog-entry-1040.html
    大本のソース日経エンタ2009年1月号の内容に、12月分を加味したランキングな筈です(裏は取れてません)

    エンタは嫌いでレッドカーペットは好きなんですが、なぜエンタが嫌いか考えてみました。五味さんの思想が嫌いなんでしょうね。自分が面白いと思うものを数字が取れるようにしてくのではなくて、数字が取れるものを作ってくという姿勢が
    ビジネスだからしょーがないと理解しつつも、面白さの追求より視聴率の追求をする五味さんが嫌い。
    真摯にお笑いに臨んでる芸人からは嫌われ易い筈です。

コメントを書く