「笑いのハードル」は、最も大切な笑いの知識と言ってもいい位の重要な知識で、これによって同じギャグでもウケ方がかなり変わるので、きちっとおさえましょう。
最近テレビでも何度となく言われている「笑いのハードル」ですが、なぜか一般人の90%近くは理解していないように思います。最近は一般の人でもかなり意識したり、「ハードル上がったなー」というような話をするようになりましたね。ここ数年で非常に笑いの環境が良くなりました。
詳しい笑いのハードルの技術は、以下より御覧ください。
確認の質問: 笑いのハードルとは何か?を理解していますか?
今一度確認のために自分に聞いてみて下さい。
・「笑いのハードル」はどんな時に、何が原因で、どんな問題になるのでしょうか?
・「笑いのハードル」は、どう使うと笑いを取りやすくなるのでしょうか?
笑いのハードルとは、相手の期待値
「笑いのハードル」とは、笑いに対する見ている側の期待値です。
期待値が大きければ大きいほど、それ以上の笑いを提供しないとウケません。
つまり全く同じギャグでも、ハードルが上がっている状態でやればウケなく、ハードルが低ければウケるということが起きます。
聞けば当たり前のように思えますが、実際の場面になると案外できていない人が多いです。笑える内容、笑えるネタをやることばっかりに意識を集中して、ハードルを意識しない、コントロールしないのです。
これも「笑えることを言えば、ウケるんだ。」という単純な発想からきていると思われますが、意図的に環境を整えるという技術も非常に重要です。
ハードルを知らない人のよくある失敗例
具体的には
「この間すごく面白いことがあったんだけど…」で始めてしまうトーク。
「面白いことして!」「これから面白いことをします。」というフリ。
などです。
こういうトークのはじめ方をした時点で、ほぼウケないでしょう。
そして同時に、「この人は、笑いをわかってないんだな」、「きっと笑えないな」と思われてしまいます。
笑いハードルをコントールする
「笑いのハードルを上げるな!」ということは、よく言われるし常識中の常識です。しかし、「笑いのハードルをコントロールする。」ということを言っている人はいないように思います。プロは、センスでやっているからか、わかっていても誰にも教えないかはわかりませんが、これもかなり重要な笑いのテクニックです。これは、トークだけではなく、ネタでもかなり大切です。
同じギャグ・ボケでもハードルを下げてあげるだけでウケるようになったりします。つまり、同じ落ちならハードルを低くしてからやった方がウケるわけです。
具体例としては、芸人と言うとと「何か面白いことやってよ。」と言われることが多いです。相手は素人なので明らかにハードルが高い状態でバトンを渡されます。プロでも大抵の場合スベることが多いこの状態では、事務所所属レベルの方だと丁寧にお断りして、やらないという選択肢を取ることも多いでしょう。が、どうしてもやらなきゃいけない場合は、ハードルを下げてからやるのがいいでしょう。
具体的なハードルを下げる方法
ハードルを下げる方法は
・話の目的を「笑いを取ること」から、別の目的に変える
・目先を変えてあげることで笑いの話だったことを忘れるように持って行く
具体的には
「おもしろい話ではないのだけど、この間あった○○の話をするね。」
「一発ギャグは持ってないから、この間見た人のマネするね。」
「一度もウケたことないけど、やってみるだけやってみるよ。」
と言ってから、ギャグを言ったり、やったりします。
すると、目先が変わったり、ハードルが下がったりしたおかげで、今までスベっていたギャグでもウケたりするのです。
どんな状況でも、非常にやりやすい状況になるので、是非お試しあれ。
ハードルを下げるではなく、コントロールする
「笑いのハードル」を下げる技術を身につけて、積極的に「笑いのハードル」をコントロールすることで笑いをコントロールしていくと、より笑いを取りやすくなります。
(逆にハードルを上げることによって笑いを作る方法もありますが、それはまたのエントリーに書く予定です。)
如何だったでしょうか?
誰でもできる笑いを取りやすくなる簡単な技術ですので、みなさん使ってみて、感想を頂ければ。
追記: 参考URL
芸人の方にオススメなハードルに関する記事です。
大学生で面白くなるには ~ ハードルの下げ方~ – 復活!お笑い工房LUDO誰だか日記2010の巻
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2009-7-25 (土曜日) 17:48
笑いのハードルは、低ければいいというものではないと考えています。
笑いをとるためには、観客の予期しないボケをするのが基本です(例外あり)。
しかし、その予期をあまりに超越しすぎている(シュールすぎる)と、観客にとって理解ができません。
そこで、事前にハードルを上げることによって、予期の水準を上げることが有効になってきます。
要するに、「今からおもしろいことを言いますよ」と宣言しておけば、その後のボケの内容が伝わりづらくても、観客が「ここがおもしろいんだな」と能動的に解釈してくれるようになる、ということです。
例えば、インターネットの大喜利投稿サイトで高評価を得たボケを、内Pの大喜利のような即興性の高い形式の中にそのまま持っていってもうまくいかないでしょう。
それはもちろん文字以外の情報の有無といった表面的な違いもありますが、ここで注目したいのは、投稿サイトのボケは考えに考え抜かれたものであるという認識があるためにハードルが極限まで上がっているという点です。
つまり、投稿サイトのボケは複雑すぎて、ハードルの低い即興形式の大喜利には適さないのです。
あとは、ハードルを上げることによってすごいボケをするという期待を持たせておいて、あえて普通のことを言ったり極端に低レベルなボケをする「スカシ」と呼ばれる技法がありますね(指摘するまでもないかもしれませんが)。
2009-7-25 (土曜日) 18:05
感じろうさん、こんにちは。
素晴らしい洞察です。
>笑いのハードルは、低ければいいというものではないと考えています。
その通りですね。あえて高くすることで笑いを取るパターンもあります。「スカシ」という方法もありますし、あえて、「できない」状況や「できない」人を作って、「すべり笑い」を取るという方法もあると思います。
大喜利の件は、確かにそういう点もありますね。ハードルの点もありますが、観客が考える時間が、テレビではすぐに流れて、文字だと考える時間があるので、考えオチが有効など時間やメディアの特性によるハードルの相違点があると思います。
ともかく、テレビでは、多くの人にわかりやすい方がいいですね。
ということで、このエントリーは、個人同士のトークを想定していましたが、メディアによっても笑いの取り方は変わってくるという点もあります。ハードルをあえてあげることによる笑いの取り方も、そのうちちゃんと書こうかなと思ったりします。
2010-1-13 (水曜日) 08:17
こんにちは。はじめまして。
ここに書かれている
「目先を変えてあげることで笑いの話だったことを忘れるように持って行くと非常にやりやすい状況になる」
という部分について質問です。
これは、話題を一旦変えてしまうということでしょうか。
そうであるならば、そこからどのようにして一発ギャグにもってゆくのでしょうか。
もし、面倒でなければ、例などを提示していただきたいです。
2010-1-13 (水曜日) 10:40
話題を変える方法もありますけど、話題を変えなくてもいいですよ。
むしろ目的を変えるっていう意味ですかね。
例
「いや、一発ギャグなんて無理ですよー。」から入って、「○○さんが、この間やっていたことを再現します。」とか言って一発ギャグをやるとかですかね。
やり方は、色々あるのであとはお好みで。
2010-1-13 (水曜日) 15:06
なるほど。理解できました。ありがとうございます。
2010-12-10 (金曜日) 15:36
[...] は、こちらの記事へ。 「笑いのハードル」をコントロールする [...]
2011-3-3 (木曜日) 06:32
[...] 詳しくは、以下のエントリーを参考になります。 ・「笑いのハードル」をコントロールする ・笑いの環境分析フレームワークとは?概要編 (1/2) [...]
2011-10-7 (金曜日) 02:14
トークのセッティングではどう応用できるのですか?つまり、観客がいつ面白いギャグが飛び出て来るのか予期しない場面。
2011-11-4 (金曜日) 14:46
トークでは2パターンあると思います。
1. 面白い話をしてと言われた場合
2. 普通にトークをしている場合
1は、「面白い話なんてないよー。でも、先日こんな悲惨な目にあってさ…」って話し始める感じです。
2は、「そういえば、この間すごい嫌なおっさんがいてさ。」と話しはじめます。笑えることがあってさとか、笑えるおっさんがいてさ、とか言っちゃうとハードルが上がるので、あくまでも嫌なおっさんがいた話を始めるという形でトークをはじめます。
ということで、質問に答えられているでしょうか?