ツッコミという言葉の定義 つまらない人と思われないための方法
7 月 07

ツッコミ役の仕事はたくさんありますが、思いつく限りを書きます。お笑いに詳しくない人には、ツッコミ役の仕事はツッコミだけと思われがちです。しかし、実際に笑いを作る場面では、ツッコミ役は色々な役割を期待されていますし、直接笑いを取る以外の様々な仕事をしています。これを知ることで、チームプレーとしての笑いの作り方や、テレビでの芸人の動き、発言の意味がより理解できるようになるでしょう。芸人を目指している人でも、ボケにつっこむことしかしない、または、それをするのが仕事と思っているツッコミ役の人がいますが、より笑いを作りやすく、ボケ役がボケやすい環境を作れるようになれると、より質の高い笑いを提供できると思います。

ボケにつっこむ

ボケ(常識から見て、おかしいこと、ずれていることなど)を指摘する、訂正することと言われます。このとらえ方だけだと、ツッコミはうまくなりません。正確には、指摘することで見ている人に、そのボケ(間違い)を伝えるためにつっこみます。当たり前のように聞こえますが、この違いをよく理解していない人がかなり多いです。これを知らない人は、つっこむターゲットと、笑いを取るターゲットをよく理解せず、つっこむことになります。
ボケ役がわかりづらいボケをして伝わっていないと思った時に、意味を伝えることもあります。(通訳するなどと言われるが、どちらかというとフォローに近いでしょうか。)

振る(ネタフリ)

ネタを振ったり、話題を振ったりと前準備をする行為を指します。

  • ボケに持っていくためのフリ(伏線をはる、ボケのきっかけを作るなど)
  • ボケをより強くするためのフリ(確認、追い込むなど)
  • 素人でもボケられるフリ

などが主なものと思います。
かなりうまい人は、どう答えても笑いになるフリ(質問)をして、相手に笑いを取らせたり、答えにつっこんで笑いをとることができます。明石家さんまさんがやっているのを見たことがあると思います。これをできる人は、なかなかいません。

拾う

他人が言ったことで笑いになることを流さず、拾って笑いにつなげていくことです。
ボケや明らかに笑いを意図した発言に気づかなかったりすると、ツッコミ役としてはダメですし、周りから信頼されません。逆に全部拾ってしまうのも問題です。下らないものを拾ってしまうとグダグダになってしまったりします。
どれを拾って、どれを拾わないかは、センスの問われるところです。

ふくらます

ボケに対しては、つっこむだけでなく、のったり、膨らましたりする選択肢もあります。下手なツッコミ役は、おかしなことを言うや否や、すぐつっこむので、別の選択肢もできるようになると、芸と笑いの幅が広がります。
話題に対しまだまだ深く掘れると思ったら、膨らました方が会話が広がっていき、笑いが多く取れることがあります。笑いの匂いがする方を一瞬で判断しなくてはいけないので、難しい所です。
ツッコミのセンスの問われるところです。

フォローする

いわゆる後処理です。何かのミスをした場合に、そのマイナスを帳消しにしたり、プラスにしたりする能力です。これができるツッコミ役がいると非常に安心してボケやすいですし、芸人からは信頼されます。レベルの高い人ですと、どんなにスベっても笑いに変えてくれるのですが、非常に技術のいることなので、これができる人は非常に限られます。(さらに救われていると気づかない人も多い。)

  • お客さんに伝わらなかった部分を説明する
  • スベった時にごまかしたり、流したり、笑いにしたりする。
  • 毒づいた時に、それを柔らかくしたりする。
  • 変な空気になった時、立て直す。

流れを作る、進行する(司会など)

進行をするという仕事です。全体の流れを調整しながらも笑いを取るため作業もしなくてはいけません。

  • グダグダにならないようにする
  • 話題がずれたら戻す
  • 変な間を作らない
  • 進行しながらも笑いをとる

オフらせない

複数の人でトークしている際に、中に入ってこれない人やトークに参加しない人などを出さないようにする。

いじる

ボケの人がいじったりすることもありますが、ツッコミ役がピンでやっている場合などは、お客さんやゲストをいじったりして笑いをとったりします。
ネタでは普通はやりませんし、プロにはよく思われません。素人いじりがうまいと言われる芸人さんがいるように、テレビでは、重要な技術の一つです。

  • キャラをいじる
  • 外見をいじる
  • 内面をいじる
  • 動かして、つっこむ

ボケる

相方のボケ役がボケられない時、フリートークで誰も笑いを取らない時、まずい空気になった時、相手が全く面白くない(素人)時などにツッコミ役でもボケなきゃいけない時もあります。
しかし、それがすべったりして、さらに空気が悪くなったりするとかなりきつくなります。他につっこんでくれる人がいるか確認して、いない場合は、後のことを考えてボケた方がいいでしょう。

相方にボケさせる(流れをもってくる)

大人数がいる場合のフリートークなどでは、できるだけ自分の相方にボケさせるようにします。
そのために相方がボケられるように話を自分の方にもってきたりします。無理に持っていくと嫌な感じがするので、自然な流れが必要です。
なおかつ、できるだけ短い間に話しをつなげる能力が必要になってきます。

ボケとお客さんとの橋渡し役 (ボケの通訳)

ツッコミ役は、お客さんと同じ立場に立ち、常識を持ち、お客さんの視点で物を見る(芝居をする)のが、基本です。
わかりにくかったり、意味がわからないものなどは、説明したり、どういう意味か聞いてみたりして、確実にボケの意味やボケ役の世界をお客さんに伝えなければいけません。

キャラをつける

はじめての人や素人の人などをいじる時に、キャラクターをつけていじったり、笑いにつながるようにする作業です。
その人を何かに例えてキャラをつける場合、キャラをつける時点で笑いも取れます。それに加え、その後のために笑いの種をまいている作業でもあります。

地味な作業ですが、のちのちにキャラに絡めて笑いを取ったりすることができます。そういう意味では、フリとも言えます。
キャラをつける時点で笑いをとる時は、見立てを使う人が多いです。

ボケ役を追い込む

広い意味では「フリ」の中に入ると思いますが、ボケを追い込むことでボケ役にボケさせたり、ボケを強くするわけです。緊張と緩和という意味ではあえて緊張を作り出すという技術とも言えます。
ネタなどで意識的にこれをしているコンビはたくさんあります。(どのコンビか言わないので探してみて下さい)

切羽詰まった状況を作り出して、焦らせ、その状況で出てくる、発言や行動で笑いを取るという方法とも言えます。初心者がなかなか気づかない笑いの手法です。

ボケ役にボケを考える時間を与える

フリートークなどでボケ役にボケるためのフリをした後に、ボケ役がボケを考えるための時間を作ってあげます。例えば、フリについてもうちょっと詳しく説明をしたりする間にボケ役に時間を与え、ボケを考えてもらうわけです。
逆に考える時間を与えないで追い込むという笑いの取り方もあるので、うまく使い分けましょう。

このようにツッコミ役の人には、ツッコミ以外に沢山の仕事があります。常にこれらの仕事を一瞬の時間で判断し、最適な選択をするという作業をできる人が、レベルの高いツッコミ役ということになります。
ボーっと見ているとわかりませんが、うまいと言われるつっこみの人をよく見ているとこれらの作業をしていることがわかると思います。

直接面白いことを言ったりしないので、面白くないとか、あまり仕事をしていないと言われるツッコミ役ではありますが、このように裏方的に
笑いにつながる仕事をしているわけです。

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